- 夫、旦那、彼氏が怖い…(妻、彼女の場合も…)
- 一緒にいてなんとなくつらい気持ちになるけど…私が悪いの?
- 暴言や態度が気になる…相談するには?
- 逃げたい でもどうしたら…?
こんな時の「どうすればいいの?」をわかりやすく解説した本をご紹介します。
『FBIプロファイラーが教える「危ない人」の見分け方』
ジョー・ナヴァロ/トニ・シアラ・ポインター 著 西田美音子 訳
河出書房新書
危険に感じる相手により、明らかに身の危険を感じるときやもあれば、まだ身体的暴力や犯罪とわかるような脅しがあるわけではない場合もあります。
危険性の度合いがちがえど、それらは大まかに4つの人格に分けられます。
本書では「危険な4つの人格」についての解説とチェックリストがあります。解説を読むことで自分が向き合っている相手が「危険な4つの人格」のどれに当てはまるのか冷静に見ることができ、チェックリストを行うことで 相手の危険度 がわかります。また “今すぐすべきこと” が、各危険人格ごとに分かりやすく解説されています。
本書の内容で1点だけ気になるのは、危険人格の一つ「パラノイア」についてのチェックリストの中のいくつかです。
湾岸戦争での物議を醸した“ナイラ証言”について1992年1月15日に告発があった後の2014年に本書が書かれていますが、FBIという立場上の故か、それらに関連する項目はクウェート及びアメリカ政府側の視点で表現されています。
現在の日本において、時事問題に照らして「パラノイアか否か?」の判断に、より慎重さが重要な局面とも考えられます。
情報を“束”で捉えるのではなく、ひとつひとつの情報を検証し、「分からないものは分かるまで根気よく調べつつ判断を保留する勇気」「自分もまちがっているかも知れない…と謙虚に考える姿勢」とともに活用していただけたらと思います。
補足:
前々回の“無戸籍者問題”に関連して、解決に必要と考えられる情報のひとつとして本書を読みました。
パートナーとのトラブルに際し、知能や発達の障害と合わせて“人格障害”が挙げられていたことが興味のきっかけでした。
人命を守るために、より優先順位が高い内容と思いこちらの書籍を先にご紹介いたしました。続けて、知能や発達の障害にまつわる内容の書籍もご紹介しますので、よろしければ次回の投稿をご覧くださいませ。
本書の内容も主に被害者が女性や小児男児が取り上げられており、このご紹介も冒頭から主に男性から女性への危険行動を想定して記しておりますが、昨今は女性から男性へのDVなどの問題も取り上げられています。本書自体は、性別や対象との関係性に関わらず危険と判断される場面において有効な内容です。日本国内では男性被害者への支援に関して相談窓口が少なく、シェルターが男性を想定していないなど不自由さを感じるところもあります。必要なところに必要なだけの支援が行き届くことを願い、今後とも情報収集に努めたいと思います。
また、男性被害者向けの支援など新しい情報がございましたらコメントなどでお知らせください。安全のため所在地などの詳しい情報は伏せていただき、支援につながる情報のひとつとして可能な範囲でお知らせいただければ幸いです。